読書好きな大学生を増やしたい! vol.8 〜ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー〜

こんにちは。GTPブログ担当工藤(通称:たけ)です。今回は読書企画第8弾です。

本の紹介に入る前に、本のテーマにつながるエピソードを1つご紹介です。

ある時、小学2年生になる娘がテレビで黒人の方が出演している番組を見て一言。

「あの人、黒いからヤダー!!」

私と嫁さんは唖然としました。「黒いからヤダ…。」時に子どもは無知が故に残酷です。

「ヤダ」の意味が、語彙力がまだ足りない子どもにとっては広義の意味であったかもしれません。娘の性格的なものであったり、一時の感情的なものであったかもしれません。

ただ、それを放っておいてはいけないと思いました。

嫁さんも同時にそれを感じていたようです。

「〇〇ちゃん、ちょっと待って!」

夫婦で代わる代わる話をしました。

特に、私も嫁さんも海外とつながるお仕事をしているので必死に話をしました。

「あのね。もしもさあ、〇〇ちゃんが他の国に行って、自分1人だけ日本人でそのように言われたらどう?」

「(小さな声で)ヤダ。」

「そうだよね。」

「でもさあ。なんかイヤだったんだもん。」

「ふーむ。そうかなんかイヤだったのね。(ここはいったんなだめました。)」

「もう覚えてないかもしれないけど、〇〇ちゃんがアメリカに行った時ね〜〜。」

本人の体験したことがある具体例と共にゆっくりと話しました。

「ほら、〇〇ちゃんはアメリカに住んでいるんだよ。」

幸い、アメリカに住む友人とその家族がいたので身近な例として話をつなげました。

私の嫁さんの仕事の話もしながら(嫁さんはよく自宅でzoomでバングラディッシュ人と会議をしていて、その様子を娘も知っていて、それには理解があるんです。)、最終的には、

「わかった。もう言わない。」

となったのでした。

その時、私の頭の中では

生まれたところや皮膚や目の色で

いったいこの僕の何がわかるというのだろう♪

という私の大好きなロックバンド、ブルーハーツの「青空」という曲の一節が流れました。

違いを受け入れる

ということはなかなかに難しい問題です。

新学習指導要領では

「多様性への理解」

が強調されていますが、本当の意味で多様性のある社会になるにはいくつもの壁がありそうです。

今回の本のテーマは「多様性」です。

・人種、セクシャリティー、宗教…様々な「多様性」に関心がある人

・海外の学校生活に興味がある人

・いじめや差別に問題意識を感じている人

・これから留学や海外旅行に行こうと思っている人

これらに当てはまる人には、圧倒的にオススメの本です!

いや、

これからのグローバル社会で生きていく全ての人

にオススメの本です。

今回は海外経験豊富な当GTP代表の平岡に本を紹介していただきました。

それでは最後までどうぞお読み下さい!

海外の人たちとのコミュニケーションについての僕の失敗談 

GTP代表の平岡慎也です。

僕の趣味は海外旅行です。教育を勉強していたこともあって、大学時代は世界一周をしながら20カ国を超える国の学校を訪れて、海外でも教育実習を行わせていただきました。

世界には、

たくさんのNG行動があります。

決定的なNG行動ではなくても、相手を傷つけたり悲しい思いをしてしまうことは多々あります。

厄介なのが、

こちらの100%善意による言葉や行動

が地雷になることすら起こり得ます。

僕が数々踏んできた地雷をいくつかシェアします。

エピソード1

フィンランドで日本語教室を訪れた際、初級クラスの生徒さんに「Can you speak Japanese?」と聞いてしまった時。

自分としては、日本語を学習している目の前の相手に対して嬉しさと尊敬の感情を込めて、伝えたつもり。

しかし、中学校の教科書でも学ぶこの表現。

実は、ニュアンス的には

「あなたは、日本語を話す能力を持っていますか?」

となります。

ビギナークラスの人だと、能力が高いわけではないので「なんだか、嫌味な質問だな、、、」と受け取られてしまいます。

ビギナークラスの学習者には、「Do you speak Japanese?」を使うと、「日本語を(日常的に)話しますか?」というニュアンスになります。

ビギナークラスの人でも、日本語を学び続けている人なら気持ち良く、「Yes」と答えることができます。

エピソード2

トルコから来た友達に京都を案内していた際、串カツ屋に連れて行った時のこと。

イスラム教徒の彼のために、豚カツではなく牛カツを注文。しっかりとイスラム教のルールも押さえて案内できているはず、、、

しかし、彼からもらった質問は

「メニューには豚カツもあるけど、この牛カツと豚カツのフライヤーは分けられている?」

イスラム教の戒律で、豚を食べてはいけないことは有名ですが、豚の脂が混ざってしまうことや、調理用具が少しでも豚肉と触れることも禁じられているそう。

単純に「豚を食べてはいけない」というだけではないことを学びました。

エピソード3

そして、最後に。

両親それぞれの出身国が異なる人と話した時

「へ~、ハーフなんですね」

と言いました。

さて、皆さん。「ハーフ」という言葉にどういうイメージを持っていますか?

日本では、「ハーフ・タレント」といった表現もあり、どちらかというとプラスの印象を感じさせるニュアンスが強いのではないでしょうか?

しかし、実際に様々な方と話す中で「ハーフ」という言葉に違和感を感じている人もいるということを知りました。

正直、この時はいまいちピンときませんでした。

しかし。本日紹介するこちらの本を読んで、自分の無知を自覚しました。

自分とバックグラウンドが異なる人と話すバイブルとなりうる本

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」

著者は、日本人女性の「ブレイディみかこ」さん。

白人のイギリス人の旦那さんと、中学生の息子の3人家族です。

実際に息子さんがノートに書いた落書きがそのままタイトルになった、ノンフィクション作品です。

つまり、タイトルにおいて

イエロー は、黄色人の母親からのアイデンティティー

ホワイトは白人の父親からのアイデンティティー

ブルーは、様々な葛藤を抱える沈んだ気持ち

を表しています。

いじめ、人種差別、セクシャリティー… などなど。学校生活の中で様々なテーマと向き合う親子のリアルな日常が描かれています。

一例として、150ページから著者と息子さんと、友人(米国人と日本人の両親を持つ)の会話を一部引用します。

普段はイギリスで生活しているが、夏休みに日本に帰った時の様子をまずはご覧ください。

友人:「あと、ハーフって言葉もよく言われない?」

子:「ああ、そういえばたまに聞くけどなんのこと?」

友人:「僕らみたいな、日本人とガイジンの子供のことらしい。半分だけ日本人だから、ハーフって呼ばれるんだって。それもすごく失礼な言葉だって、うちの父さんが怒ってた。」

母:「今日、プールでさ、『ハーフ』って日本語の話をしてたじゃない」

子:「うん。ひどい表現」

母:「でもね、最近は、『ダブル』って言う人が増えているみたい。『ハーフ』じゃなくて、『ダブル』」

子:「それもなんか、僕は違和感ある。半分ってのはひどいけど、いきなり2倍にならなくてもいいいじゃん。『ハーフ・アンド・ハーフ』でいいんじゃない?半分と半分を足したら、みんなと同じ『1』になるでしょ」

*息子さんと、友人は日本語は話さないそうです。 (会話文は和訳)

*会話文以外を一部省略しています。前後の文脈は、ぜひ想像力で補っていただければと思います!笑

いかがでしたか?

このやりとりを見ただけでも、

「ハーフ」と呼ばれることに対して、「嫌な気持ちを抱く人がいる」

ということが、強く実感できるのではないでしょうか。本書をすべて読むと、さらに強く今までの価値観が揺さぶられると思います。

僕は海外でも、国内でも。数多くの「両親の出身国が異なる人たち」に出会ってきました。

なんとなく「ハーフという言葉は無神経に使わないほうがいい」ぐらいには思っていましたが、本書を読むことで、ストンと腑に落ちました。

このような事例が他にもたくさん。

・道を歩いているだけで、通り過ぎた車の窓が開いて「ファッキン・チンク!(東洋人への差別用語)」と言われた時の話

・サッカー部の友達から「自分のセクシャリティーはクエスチョニング(*)かもしれない」と相談される話

*Questioning自身の性自認(自分の性を何と考えるか)や性的指向(どんな性を好きになるか)が定まっていない、もしくは意図的に定めていないセクシュアリティを指す。LGBTQのQに当たる。

などなど。

多様な人達が溢れるイギリスの中学校生活のリアルに触れられます。

「人生で一度も考えたことなかったけど、とても大切なこと」が詰まりに詰まっています。

留学前に、ぜひ読んでほしい一冊!

この本を読むまでは、多様性について学ぶには留学や海外旅行が一番!「多様性」については本だけでは、どうしても学びずらい。

そう思って、自分自身も留学の仕事をしているのですが、この本を読んで考えを改め直されました。

GTPの参加前課題図書にもしようと思います。笑

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