GTP創業秘話 ~海外教育実習のススメ~

こんにちは。Global Teacher Program代表の平岡慎也です。

突然ですが、質問です。

「今までの人生で、自分に最も影響を与えた言葉はなんですか?」

僕は18歳の頃にある言葉に出会って、人生が大きく変わっていきました。

大金持ちになったり、大豪邸が手に入ったりといった、サクセスストーリーではありません。

ただただ、この言葉と出会ったことからGlobal Teacher Programができあがったという話です。

縁あって、このページにたどり着いてくださったあなたはどんな方でしょうか。

・先生を目指している大学生
・海外の教育に興味がある方
・GTPの参加に興味を持ってくださっている方
・GTPの運営メンバーや参加者と繋がりのある方、、、

いろんな方がいらっしゃると思いますが、おそらく共通しているのは

「なぜ海外で教育実習をするという変わった留学を作ったの?」

という疑問を持ってらっしゃるのではないでしょうか!

そんな疑問がスッキリするように、

「GTPがどのようにしてできたのか?」

という約10年に渡る物語を、5~10分程度で読めるようにまとめてみました。

それでは、ご覧ください。

大学1年生の初めての授業

改めまして、平岡慎也です。

1993年、4人兄弟の次男として、京都に生まれました。

幼少期から話すと伝記みたいになってしまうので、大学時代まで一気に飛ばします。

僕は大学では、「IT」を専攻していました。

パソコンの仕組みや、プログラミングなどを学んでいました。

祖父はパソコン講師。父はロボットエンジニア。

そんな家庭環境の影響もあったかもしれません。

今も昔も、テクノロジーについてはそれなりに興味があります。しかし、大学に入ってすぐ僕はテクノロジーよりも情熱を感じてやまないものに出会ったのです。

大学一年生の頃にこんな課題が出ました。

「日本と北欧のIT教育の違いについて考察せよ」

ムーミンが好きだったので、北欧と聞いて真っ先に思い浮かんだ国は「フィンランド」ひとまず資料を探そうとGoogleで、このように検索をしました。

「フィンランド 教育」

当時、トップページに出てきたブログに書かれた言葉が僕の人生を変えました。

「宿題もテストもないのに、学力世界一の国 フィンランド」

衝撃を受けました。

そんなに都合のいいことがあるのか?

そこで、「フィンランド教育」と名のつくWebメディアや、書籍を貪り読みました。

マイナーな分野なのか、記事によって宿題やテストはあるとかないとか。。。はっきりとよく分かりませんでした。

しかし、読み進めていくうちに

「フィンランドの大学生は、3言語も話すらしい」

「フィンランドは起業家教育にも力を入れているらしい」

などなど、、、いろんな情報を得ることができました。

読めば読むほど面白くなって、次第に僕はオランダ、アメリカ、東南アジア、、、などなど。様々な国の教育の仕組みを本で学んでいくようになっていきました。

「世界の中で制服がある国って、意外と多いらしいぞ!」

「教室の掃除を子どもたちが自分でやる国って、少数派らしいぞ!」

世界の教育を知れば知るほど、改めて日本の教育の良い点や、時代に合わせて変えていくべき点を感じるようになってきました。

気づけば、大学1年生の頃は400冊近くの本を読んでいました。

教育に関する本をたくさん読むと、「教師」という仕事に魅力を感じるようになってきました。

大学2年生からは、数学の教員免許を取得するコースを受け始めました。

座学だけではなく、もっと子供たちと関わりたいと思って、塾講師も始めました。

海外に行って、こんな自分を変えたい!

先生を目指す人たちの繋がりが増えるに連れて、教育の話をよくするようになりました。

「アメリカでは、学校でも自分の意見をしっかりと言うことが重要らしいよ!」

「フィンランドは◯◯らしいから、日本ももっとこうするべきだと思う!」

お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、ある日僕は自分に口癖ができていることに気づきました。

「~~~~ らしい」

それは、僕の理想とする先生の口癖ではありませんでした。

もちろん、「~~らしい」という言葉が悪いわけではありません。

しかし、度を超えて多かったのです。

自分が生徒だったら、そんな先生を信頼するだろうか。。

「~~~~だったよ!」

と、実体験も交えた話をしてくれる先生の話ほど、卒業後も人生の岐路で思い出すことが多かったものです。

僕もそんな先生になりたいと思いました。

このままではいけない。海外の教育に興味があるなら、自分の目でも見てみたい。

フィンランドはもちろん、アメリカや東南アジアも。もっと言えば世界中の学校を回ってみたい。。。

せっかく行くのであれば、見学だけではなく自分も授業をしながら、先生や生徒たちと深く関わりたい。。。

そう、まさに

「教育実習」のように!!

世界一周をしながら、各地で教育実習をして合間合間に、ウユニ塩湖やガンジス川など死ぬまでには絶対に行ってみたかった場所にも行く!

一度考えだすと、やりたいことはどんどんクリアになっていきました。

自分の旅のテーマに

「世界中の学校で先生になる旅」

と名付けました。

こんな大層な名前までつけた一方で、不安はたくさんありました。

なにせ当時は、近場の海外旅行すら1人で行ったことはありませんでした。

日本で教育実習をしたこともありませんでした。

英語も上手ではありませんでした。

できない理由なんて、いくらでも出てきました。

大学の休学手続きも終えたのですが、あれこれ理由をつけて当初の出発予定はずるずると延期していきました。。

せっかく休学までしたのに。。

このままだと一生後悔する気がする。。

意を決して、準備が整うよりも先に出発日を決めて航空券を取ってしまいました。

Xデーは、2014年10月9日。

パスポートを取得したり、予防接種を打ったり。

最低限の用意は間に合ったものの、結局、教育実習ができる確約は取れないまま出発日を迎えてしまいました。

世界中の学校で先生になる旅がスタート

そうして、10月10日。ついに憧れの地フィンランドに入国しました。

最初は不安でいっぱいでした。

念願のフィンランドに来たのに、小学校や中学校に入れる機会は見つからない。

週6ぐらいで、地域の図書館に通う日々が続きました。

始めは予定がほとんどなかったのです。。。

しかし、本当にありがたいことにフィンランドに住んでいる方たちに、少しずついろんなところに連れていっていただきました。

1人では絶対にたどり着かないような、隠れスポットのサウナ

夕方以降の高校校舎を活用して開かれている、日本語教室

日本が好きなフィンランド人のコミュニティー

などなど、、、

この時の恩人たちには、今でも感謝してもしきれません。

この人たちのご協力と繋がりのおかげで、ついに僕は出国から約2週間後に、念願のフィンランドの小学校に訪問させていただくことができました!

授業見学をさせていただいたり、

子どもたちに折り紙を教えたり、

音楽の授業では、子ども達と一緒にギターやドラムを練習したり、、、

「来週はアジアの地理を学ぶから、ぜひ日本のことを話してよ!」と社会の授業に呼んでいただくこともありました。

それからの2ヶ月間は毎日のように小学校や中学高校、時には大学や専門学校も訪問しました。

フィンランドで最高の3か月を過ごした後。

ヨーロッパ→北米→南米→オーストラリア→アジア…
と旅を続けました。

365日かけて27カ国を回りました。

念願のウユニ塩湖やサハラ砂漠もバッチリ回れました。

もちろん楽しいことばかりではなく、

旅先では、大変なこともたくさんあって、

お金がなさすぎて、空港からのバスに乗れずに徒歩で3時間歩くことや詐欺にあって10万円以上の被害にあうこともありました。。。

それでも、世界中には優しい方々がたくさんいて、、、

最終的にはアジアや南米も含む、

20カ国で40校以上の学校に訪れることができました。

旅中は、ブログやSNSでの発信もしていたのですがコメントもたくさんいただきました。

授業もトータルで20回以上はさせていただいたと思います。

海外教育実習は学びの宝庫

英語での授業は、本当に大変でした。

しかし

絶対に妥協はしたくありませんでした。

なぜなら、こちらが大学生であろうと、子どもたちからすると関係ありません。

貴重な時間で授業をさせていただく以上、必ず良い時間にしたかったのです。

例えば、オーストラリアでは高校の日本語の授業を丸々1コマ任せていただきました。

「数学や理科ならともかく、日本語なら教えやすいだろう!」

初めはそう思っていました。

しかし、テーマを見て驚愕。

「あげる・もらう・くれる 3つの動詞の使い分け方」

英語はおろか、日本語でも説明できませんでした。

まずは、自分が学ぶことから始めます。

Googleや書籍で、日本語の文法を学び

指導案を作って

英語でスクリプトを作って

ネイティブの友達に添削してもらって

教材を作って

あとは練習を繰り返し、、、

1つの授業を10時間以上かけて作りました。

おかげで、ある高校生にはこんな感想をもらいました。

「授業はわかりやすかったよ!英語はまだまだだけどね!笑」

担当の先生からも、専門的なフィードバックをいただけました。

次第に、困りごとも任せていただけるようになって、

サッカー部のコーチがいなかったそうで、サッカー経験があった僕は臨時のコーチに就任しました。笑

滞在の最終日には、先生からも生徒からも「ぜひまた来てね~」と暖かく送り出していただきました。

この一連のサイクルは、本当に貴重でした。

このサイクルがGTPの原型になっています。

僕の人生で一番コミュニケーション能力が伸びたのはこの期間だと思います。

英語力はもちろん、海外の人と協力する力や、文化や言語を超えて相手に何かを伝える。。。

グローバル化が進む中で需要はあるけど、なかなか学べる機会の少ない、貴重な学びとなりました。

そして何より。

僕にとっては、メリットだらけで感謝しかない海外での教育実習でしたが

生徒や先生にも喜んでいただけたのは本当に嬉しかったです。

「他国の人と関わる経験」は日本国内だけでなく、今や多くの国で、重視されているので僕がいることも生徒たちにとっては、学びの1つとなってくれたようです。

GTPの初めての参加者

こうして僕は、1年間の旅を終えて日本に帰国しました。

帰国したあとは、日本で教育実習をしたり、教員採用試験の説明会に参加したり、夢に向かって、準備を続けていました。

しかし、そんな時期。

SNSやブログ経由で、このような連絡がよく届くようになりました。

「ブログ読みました!私も先生を目指していて、海外で教育実習をしてみたいです!」

元々は「おもしろい先生になるための修行」として行った海外教育実習。

しかし、気づけば他にもチャレンジしたいという人が出てくるようになりました。

そこで僕はこんなことを思いついてしまいました。

「もしも、留学プログラムとして海外で教育実習ができたら、とてもおもしろいのではないか、、、?」

Global で Teacher をする Program …

直球ど真ん中で、このアイデアを

Global Teacher Programと名付けました。

うまくいく保証なんてありません。

「このプログラムを作るか」

「数学の先生になるか」

とても迷いました。

でも決定打になったのは

「僕より数学を上手に教えられる先生は山のようにいる」

「でも、海外教育実習のプログラムを作ることができる人は他にいないかもしれない」

たくさんの人から連絡をもらったからこそ、使命感のようなものが生まていたのです。

海外で英語で授業をすることは、本当に難しいです。

しかし、若者の可能性を広げるのが教育者の使命。

海外での難しいチャレンジを乗り越える経験は、その人のその後の人生でも大きな自信になるはず。

さらに、その人が教育者としての立場になるときに、またチャレンジの大切さを話せるようになる。。。

いい連鎖が生まれるかもしれない!

こんな構想をすればするほど、

まずは、

「自分自身がGlobal Teacher Programを立ち上げる」というチャレンジをしてみたい!

そう思わずにはいられませんでした。

そんな思いから、2016年10月。初めてのGlobal Teacher Programをセブ島で実施しました。

当初の参加者は、5人。そして、そのうち3人は僕を含むスタッフでした。

自分自身が自腹で参加して、最高だと思えないプログラムなら作らないと決めていたからです。

僕は創業者でもありますが、GTPの初めての参加者でもあります。

僕もセブ島の小学校で、授業をしてきました。

5人中3人はスタッフなので、通常の参加メンバーは2人です。

「たった2人」とも言えますが、この2人がいてくれたおかげで、GTPはスタートできました。

次第に、参加してくれる人は増えてきて、2020年の今では、累計200名近くの人がGTPに参加してくれました。

何十人という大学生が卒業して、学校の先生や大学職員になったり、青年海外協力隊に派遣されたり、、、様々なフィールドで活躍してくれています。

これが、GTPの歴史と背景です。

・なぜ初めにセブ島を選んだのか?
・フィンランドやハワイにはどのように広がったのか?

などなど、もっと詳しい話は
ぜひ直接お話しする際にでも、聞いていただければと思います。

この文章を読んでくださっている人はどんな人でしょうか?

・先生を目指している大学生

・海外の教育に興味がある方

・GTPの参加に興味を持ってくださっている方

・GTPの運営メンバーや参加者と繋がりのある方、、、

ずっと想像しながら、この文章を書いてきました。

どんな人だったとしても。

この長い文章を最後まで読んでくださった方は、少なからずGTPに興味を持ってくださっている方だと思いますのでぜひお気軽にご連絡ください!

GTPのことでも、海外の教育の話でも、世界一周の話でも、今後の教育の話でも、、、

たくさんお話ししたいと思います。

Global Teacher Program 代表 平岡慎也

【留学×教育実習】GTPに興味をお持ちの方へ

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